記事がパクられた時の対応について考える
こういう記事を目にしました。
低品質なコピペブログというのは案外多いです。
自分の場合、ブロガーとして表に出てきて3年近く経ちますが、自分が知っているだけで過去10件くらいのコピペブログに転載された事があります。
まず一番大事であるSEOに関しては、このケースだと全く問題ありません。
コピペブログ記事には引用元へのリンクをしっかり貼ってますし、blockquoteタグもあるので、検索エンジンにはきちんと「コピーであり、オリジナルはココ」という事が十分伝わっています。
コピペブログのコピペ記事もインデックスはされますが、オリジナルより検索順位が上に来ることはまず無いです。
それゆえ検索エンジン集客をメインとしているブログなら目くじら立てて怒る必要はありません。
でも普通のブログだとそういう話にはならないですよね。
引用を満たす条件
他人のコンテンツを無断で転載するには「引用」の要件を満たす必要があります。
wikipediaより引用
・既に公表されている著作物であること
・「公正な慣行」に合致すること
・ 報道,批評,研究などの引用の目的上「正当な範囲内」であること
・ 引用部分とそれ以外の部分の「主従関係」が明確であること
・ カギ括弧などにより「引用部分」が明確になっていること
・ 引用を行う「必然性」があること
・ 「出所の明示」が必要
・引用する分量を抑えなければならない。
・引用するには目的(必然性)が必要であり、それに必要な量しか引用してはならない。
・質的にも量的にも、引用先が「主」、引用部分が「従」の関係になければならない。
・引用を独立してそれだけの作品として使用することはできない。
上記のケースだと主従関係に問題があり、引用の要件は満たさないように思えます。
が、それは個人の主観であって、少なくともグーグルは主従の関係を一切見ません。
と言いますか判別出来るほどグーグル先生は賢く無いです。
これを悪用してPV数を稼ぎまわっているブログも存在します。
パクられた方は、はてなブログの運営にクレームを入れたものの今のところ「対応が無い」と書いています。
はてなブログの規約を読み込む限り、判断は難しい所です。
著作権侵害は当事者同士が話し合う事であり、ブログサービス側が判断する事ではないのかもしれません。
引用するなと言っても駄目
自分がやっている別ブログで「引用するな」と言われた事があります。
その引用をさせて頂いたサイト記事には「引用禁止」という文字が書いてありました。
先方から「引用するのではなく、リンクを貼ってアクセスを送れ」という内容のメールが来ます。
こちらは
「日本国の法律に引用を禁止する法律なんて無いですし、引用の要件は主従の関係まできちんと満たしているはずなので、ご不満なら訴訟でも何でもして下さい」
と送り返しました。
その後は何も言ってきていません。
これは極端な事例でしたが、 もし仮に引用の要件を満たしてなくても訴訟をするのはコスパが悪いので、やって来ないはずです。
結局悪質なブログに対しても、泣き寝入りするしか無いのかもしれません。
現実問題
今回紹介した事例だと作者に実害は無さそうなので、放置で問題ないと思います。
単なるコピペブログだとアクセスを集めるのは不可能です。
その内更新が止まりますので、気にする事はありません。
でもコピペされたら気持ち悪いです。
何とかして処罰したいという気持ちを持つのも当然だと思います。
ただ現状は何をやっても、自分のメリットにはなりません。
時間の無駄だと言えます。
もちろんコピペサイトというのは「ネットに存在するゴミ」なので廃棄されるのが望ましいです。
今はごく一部の分野にしか存在しませんが、実害のあるコピペブログというのは今後増えるはず。
そういうのが明るみになれば、著作権法が変わり、グーグルが賢くなり、ブログサービスの対応も変わるでしょう。
ただそれが何時かと聞かれたら「当分先」としか答えられません。